2023/03/21 01:00:31
  • 【霊界物語スーパーメルマガ】大峠(25)

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 霊界物語スーパーメールマガジン
      2023.3.20
 出口王仁三郎・著『霊界物語』を
 飯塚弘明がやさしく解説します
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 ╋ 大峠(25) ╋


ここ数週間、政界を騒がせているのがガーシー・N党問題です。
暴露系ユーチューバーでNHK党所属の参院議員ガーシーこと東谷義和氏がドバイに滞在したまま帰国せず一度も登院しないので、ついに議会から除名処分になったというものです。

その後、ガーシー氏には脅迫の疑いで逮捕状が出たり、NHK党は「政治家女子48党」に改名したりと、連日マスコミを賑わせています。
これはおそらく、4月の統一地方選挙に向けた、N党党首・立花孝志氏の戦略なのでしょう。
騒いでマスコミに報道してもらい、知名度を上げ、投票数を増やすという、毎度おなじみの作戦です。

マスコミ各社による最新の政党支持率調査では、NHK党改め政治家女子48党の支持率は軒並み上昇しています。
たとえば「選挙ドットコム」の調査だと、電話による調査(おそらく高齢者が中心)だと2月と同じ0.3%ですが、ネットによる調査(おそらく若者が中心)だと2月の0.8%から1.9%へと、2倍以上増えています。
https://go2senkyo.com/articles/2023/03/14/78463.html

いわゆる炎上商法の一種です。
ほんのわずかでもいいから熱狂的な信者を獲得すれば、それ以外の全ての人たちに嫌われても、商売が成り立つのです。
立花氏の協力者であるホリエモンこと堀江貴文氏は、かつて刑務所に収監中にも、月800円のメルマガの購読者が1万人おり、月商800万円、年商1億円近い売上を上げていました。

たった1万人の信者がいるだけで、年間1億円の収入です。それ以外の全国民に嫌われたって、何の問題もありません。
立花氏はこの炎上商法を選挙に応用したのです。
そのやり方には賛同できませんが、とても賢い人だと思います。

立花氏は「選挙」と「政治」を分けると言っているようです。
比例代表区に有名人を立候補させたり炎上商法を使ったりして票を稼ぎ、党として議席を獲得する。
将来的には、選挙屋が獲得した議席を、政治屋にカネで売却する、というケースが出てくるかも知れません。

これは、人ではなく、党に議席を与える比例代表制の欠点です。
比例代表制だけでなく、政党政治は党幹部によって議員が決まるという側面があります。
国民が選んでいるように見えて、実は党幹部が決めているのです。
小選挙区でも、選挙で国民が選んでいるのは人ではなく政党ではないでしょうか。○○党の候補者だから、という理由で投票している場合が多いと思います。

王仁三郎が政党政治を批判していることは、このメルマガで過去に何度か書いて来ました。
政党政治を批判しているだけでなく、民主主義そのものに批判的です。
そもそも、地上神界の主宰神だった国祖を追放したのは、大衆の力です。
常世彦が人々(神々)を煽り、その大衆の声を背景として、国祖に隠退を迫ったのです。

私は、王仁三郎が民主主義に批判的だということは90年代から気づいていました。
しかし、今一つピンと来ませんでした。
それは私がしょせん20代の若造で、政治や社会のことがよく分かっていなかったこともあります。また、民主主義が絶対至上の正義だと思われているような時代には、それを否定しようという考えがなかなか生まれません。
それに、民主主義がダメなら、何がいいのかという、その次の世界、ポスト民主主義というものが見えてなかったということもあります。
自分自身の価値観の変化、自分の頭の立替え立直しが必要です。

世間で公然と、民主主義に疑問符が打たれるようになったのは、2016年11月のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプ氏が当選してからだと思います。
フェイクやヘイトを特徴とするトランプ・Qアノン信者たちによって、2020年11月の大統領選挙が「盗まれた」(不正によってバイデンが勝った)と否定され、翌2021年1月の議事堂襲撃事件へと発展しました。
アメリカが建国以来250年かけて築き上げてきた民主主義が、民衆の力によって脆くも崩れ去ってしまったのです。

来年2024年に大統領選挙が行われますが、その結果によっては内戦が起きかねないと危惧されています。
トランプ・Qアノン信者は、民主党・ディープステートによって、民主主義が破壊されたと思っているのです。
逆に反トランプ勢は、トランプ・Qアノン信者によって民主主義が破壊されたと思っているのです。
これじゃあ、ラチがあきません。
国が分断している状態です。

日本でも、今回のガーシーの件によって、分断が本格的に起こるかも知れません。
ただし、アメリカでは両勢力がどちらも半分ほどいますが、日本では立花氏たちの勢力は、権力を取るほど大きくはならないと思います。
しかし、トランプ勢も立花勢も、どちらもその背景には、人々の世直し願望があるということが重要です。
表面に掲げた主義主張にはあまり注目すべきではなく、その背景に、行き詰まった現代社会に対する閉塞感があるということに注目すべきです。
トランプ勢は、国がディープステート(闇の勢力)によって支配され、どうにもならないという閉塞感です。
日本でも、社会のあらゆる点で行き詰まっています。少子化問題一つ取ってみても、大変だと騒いでいるだけで一向に打開策が見えて来ません。
自民党から共産党まで含めた旧来の勢力では、もはやどうにもならないという閉塞感があります。

結局、彼らは、今の社会をぶち壊したいのです。そういう世直し願望の現れです。
この世直し願望を原動力としなくては、現実問題として、社会を変革することなど出来ないでしょう。

昭和初期は、それが軍部の台頭という形で現れました。
しかしそれではあまりにも直接的過ぎます。
トランプ氏にしても立花氏にしても、直接的過ぎます。
闘争を煽るだけで、かえって社会が混乱するだけです。

世直しに立ち上がるのは大変素晴らしいですが、もうひとひねりしないと、本当に社会を改革することは出来ません。
破壊(立替え)するだけで終わってしまいます。
再生(立直し)するにはどうしたらいいのか?
これは「天の岩戸開き」と同じです。
敵を作り出し、敵と戦えというやり方では、両者とも岩戸の中に閉じ籠もってしまいます。
「言向け和す」ということが必要です。
利害が対立する相手と敵対するのではなく、逆にそれを利用するという、発想の大逆転が必要です。
そういう姿勢を持った政治家が現れた時に、ようやく立直しが始まると私は考えています。

(次回に続く)


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 お読みいただきありがとうございました。

    次回もお楽しみに!

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